琉球大学医学部附属病院（以下、琉大病院）の2007-2008年と2009-2011年の5年相対生存率をそれぞれ集計し、院内がん登録（2008-2009年、全国がん診療連携拠点病院251施設）（以下、全国）の生存率と比較しました。

琉大病院（2009-2011年）と全国（2008-2009年）の各部位全体を比べると、全がんは琉大病院69.6％、全国65.8％、胃は琉大病院69.2％、全国71.1％、大腸は琉大病院72.5％、全国72.9％、肝臓は琉大病院19.8％、全国39.6％、肺は琉大病院40.7％、全国40.0％、乳房は琉大病院78.0％、全国92.7％でした。全がん、胃、肝臓、乳房、子宮頸部では約2～20ポイント下回っていました。

琉大病院の2007-2008年生存率と2009-2011年生存率を経年で比べると、横ばい傾向あるいは2007-2008年より低下している部位が散見されました。これは母数である症例数の少なさから、数値が安定していないことが影響していると考えられます。また、生存状況の把握が不十分な場合（2007-2008年生存率）には真の値よりも高い生存率知られています。そのため、解釈には十分ご注意ください。

※生存率に影響を与えることが想定される情報として、①性別、②年齢、③病期（がんの進行状況）、④観血的治療の有無（手術がされたか、されなかったか）、⑤組織型（肺がんの場合）などがあるが、今回の本報告書では考慮していないため、解釈には十分ご注意ください。