2.集計の対象と集計方法

(1)集計の対象

提供された18施設分のデータを集計対象施設とした。本集計においては、悪性新生物<腫瘍>及び上皮内癌(性状コード3,2)、また脳腫瘍の局在コードが、C70.0, C70.1, C70.9, C71.0, C71.1, C71.2, C71.3,C71.4, C71.5, C71.6, C71.7, C71.8, C71.9, C72.0,C72.1, C72.2, C72.3, C72.4, C72.5, C72.8, C72.9,C75.1, C75.2, C75.3 の良性及び良性又は悪性の別不詳、胃腸間質腫瘍、NOS(組織型8936)の良性又は悪性の別不詳(性状コード0, 1)、およびICD-O-3 の形態コードで先の登録対象として述べた8442,8444,8451,8462,8463,8472,8473の範囲の性状不詳腫瘍で卵巣に原発するものを集計対象とした。

(2)集計項目の定義

診断日

[400] 診断施設が「1:自施設診断」の場合は、[370]自施設診断日、「2:他施設診断」の場合は、[350] 当該腫瘍初診日を診断日(起算日)とする。

症例区分

当該腫瘍に対しての自施設の位置づけを総合的に判断する項目。

10:診断のみ→自施設で診断したが、治療の施行は他施設へ紹介・依頼した場合。
20:自施設診断・自施設初回治療開始→自施設で診断および初回治療に関する決定をし、腫瘍そのものへの治療を開始した場合(経過観察の決定および実行した場合も含む)。
21:自施設診断・自施設初回治療継続→自施設で診断した後、他施設で初回治療が開始され、その後、自施設で初回治療の一部を実施した場合(自施設での経過観察の実行は含まない)
30:他施設診断・自施設初回治療開始→他施設で診断された後、自施設を受診し、自施設で腫瘍そのものへの治療を開始した場合(経過観察の決定および実行した場合も含む)
31:他施設診断・自施設初回治療継続→他施設で診断した後、他施設で初回治療の一部を実施した場合(自施設での経過観察の実行は含まない)
40:初回治療終了後→他施設で初回治療終了後に自施設を受診した場合。自施設受診後の治療の有無は問わない。
80:その他→10~40のいずれにも分類できない場合。他施設診断症例で、治療目的に紹介されたが、自施設では治療は行なわず、他施設へ紹介した場合も含まれる。

2016年診断例について、症例区分21:自施設診断・自施設初回治療継続例、31:他施設診断・自施設初回治療継続例であっても、その他治療無しで、かつ自施設における外科的治療、鏡視下治療、内視鏡的治療、放射線療法、化学療法、内分泌療法の施行日が実施有であるが、いずれの治療おいても診断から5ヶ月(155日)を超えていた場合は、当該治療を実施していなかった、すなわち症例区分21:自施設診断・自施設初回治療継続例は、10:診断のみへ、症例区分31:他施設診断・自施設初回治療継続例は、80:その他へ変換して集計した。これは、初回治療として、研修会等において診断から5ヶ月以内の治療のみを登録するという方針が院内がん登録実務担当者の間で共有されていなかったためである。但し、造血器系腫瘍(院内がん登録部位分類における悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病、他の造血器腫瘍)においては、経過観察が病院間で引き継がれることがあり、このような変換からは除外した。

性別

半陰陽や性同一性障害による戸籍性別の変更等のため、性別で特有の臓器に発生した腫瘍と戸籍上の性別が矛盾する場合も、登録された性を用いて分類した。

年齢

年齢は、生年月日と診断日を用いて、下記の定義で求めた。生年月日と診断日の日付情報に不明が含まれない場合は、「(診断日(年月日)(日単位)-生年月日(日単位))÷365.25」とし、小数点以下は切り捨てとした。生年月日と診断日の日情報に不明が含まれる場合は、「診断年月の月>= 生年月日の月のときは、診断年月の年-生年」「診断年月の月› 生年月日の月のときは、診断年月の年-生年-1」とした。

部位区分

表1部位分類コード対応に基づき、作成した。なお、上皮内癌等を含む、すなわち性状コード2、3及び頭蓋内腫瘍の性状0、1を持つ症例の合計を基本の集計単位としており、特に明記の無い場合は、上皮内癌等を含んでいる。上皮内癌等を含まない(悪性新生物<腫瘍>)と定義されている場合は、性状コード3の症例を対象としている。

臨床病期

治療前ステージ

本報告書では、胃、大腸、肝細胞、肝内胆管、肺、乳、食道、膵臓、前立腺、子宮頸部、子宮内膜、膀胱、甲状腺について集計した。本報告書において集計対象とした形態コードは表2のとおりである。

術後病理学的ステージ

主要5部位、食道、膵臓、前立腺、子宮頸部、子宮内膜、膀胱、甲状腺において、治療前ステージと同じ形態コードのみを集計対象とした。なお、「項目:外科的・体腔鏡的・内視鏡的治療」の結果の区分が原発巣切除の患者のみを集計対象とした。

総合ステージ

病期は患者の予後に影響する重要な要因である。そこで、治療開始時点でのがんの状態をより正確に表しているとされる術後病理学的ステージを第一優先とし、術前治療が行われた術後病理学的ステージの適用外及び術後病理学的ステージが不詳であった例、観血的治療を行っていない例では、治療前ステージを用いてがんの治療開始時点での病期を示す指標として総合ステージを算出した。

治療方法

手術

外科的治療と鏡視下治療のいずれか、または両方が実施された患者を合算して手術として集計した。

薬物療法

化学療法、内分泌療法のいずれかが実施された患者を合算して薬物療法として集計した。但し、内分泌療法には前立腺癌における除睾術等も含まれる。

その他の治療

肝動脈塞栓術、アルコール注入療法、温熱療法、ラジオ波焼灼を含むレーザー等焼灼療法、その他の治療のいずれかが実施された患者をその他の治療として集計した。集計用の治療方法の分類は、下記のとおり。

1. 手術のみ 2. 内視鏡のみ 3. 手術+内視鏡 4. 放射線のみ
5. 薬物療法のみ 6. 放射線+薬物 7. 薬物+その他 8. 手術/ 内視鏡+放射線
9. 手術/ 内視鏡+薬物 10. 手術/ 内視鏡+その他 11. 手術/ 内視鏡+放射線+薬物 12. 他の組み合わせ
13. 経過観察      

但し、2016年診断例より自施設での治療施行日が登録されている外科的治療、鏡視下治療、内視鏡的治療、放射線治療、化学療法、内分泌療法の自施設治療施行日が5ヶ月(155日)を超えていた場合は、当該治療を実施しなかったとして集計した。また、診断日より1ヶ月(31日)より前に行なわれた治療は当該腫瘍に対する治療ではなかったとし、治療実施なしとして集計した。

(3)「症例区分 80:その他」の扱いについて

症例区分80(全登録様式8):その他は、セカンドオピニオンのみの症例については、登録しなくてもよいこととなっているが、2015年診断例までは任意で登録されていたため施設によっては、登録されている場合が考えられる。そこで、症例区分80を含む数を全登録数、症例区分80を除いた数を集計登録数と定義し、結果IIでは、症例区分80を除いた集計を行なった。

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