登録の特性

データを見ると

18施設の症例区分「80:その他」を除いた登録数は計10,807件(2017年)で、登録数は前年より4.8%の増加を認めました。18施設の登録において腫瘍の重複の可能性はありますが、院内がん登録の精度が年々向上していることを考慮すると、沖縄県で発生するがんを18施設でほぼカバーしていると推測されます。

施設別登録数は165件~1,519件で、登録数を年齢階級別にみると、50~59歳では12.7%、60歳~69歳では26.8%、70歳~79歳では23.7%、80歳以上では22.8%で、全国と比べると、70歳代で6.6ポイント下回っていました。

施設別症例区分別登録数は、「自施設診断・自施設治療開始」の割合が5.0%~82.1%と、施設間でバラツキがみられました。「診断のみ」の割合は3.1%~30.9%で、大浜第一病院30.9%、北部地区医師会病院16.5%と高い傾向でした。「他施設診断・自施設治療開始」の割合は0.6%~29.7%で、琉球大学医学部附属病院29.7%、国立病院機構沖縄病院21.3%で高い傾向でした。「初回治療終了後」の割合は0%~86.2%で、南部病院86.2%、国立病院機構沖縄病院40.4%と高い傾向でした。手術後の化学療法や放射線治療、近年推進が図られている緩和ケア治療の体制が整った施設で高い傾向を認めました。

施設別来院経路別登録数をみると、多くの施設で「他院紹介」の占める割合(29.7%~90.4%)が高く、医療機関間の連携が認められました。特に、国立病院機構沖縄病院、琉球大学医学部附属病院、南部病院では、8割を超えていました。

また、施設別発見経緯別登録数は、なんらかの症状があり医療機関を受診した際に、がんが発見された「その他」の占める割合(48.3%)と高く、「がん検診・健康診断・人間ドック」は16.0%と低いことから、がんを早期に発見することができていない可能性が考えられます。

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